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歴史をつなぐ・人をつなぐ地元“品川宿”から全国をつなぐブックカフェ『KAIDO books & coffee』

旧東海道を散歩中、たまたま通りかかった雰囲気の良いカフェ。

コーヒーを一杯、と思ってふらっと立ち寄ったら、そこはたくさんの本に囲まれた不思議な、わくわくするような、でもとっても居心地の良い空間でした。

居心地が良すぎて、ついつい長居してしまったそのカフェとは「KAIDO books & coffee」

これまでもネットやテレビ、雑誌などたくさんのメディアで紹介されていて有名なカフェですし、地元の方にとって安らぐ場所として愛されている空間です。

美味しいコーヒーでお客さまを幸せにし、古本も取り扱いながら全国の地域とつながっていくブックカフェ・・・今回は、そんなKAIDO books & coffee」の魅力、そしてこのブックカフェのオーナーである佐藤亮太さんの魅力に迫ってみました。

「KAIDO books&coffee」の開放的なエントランス

「KAIDO books & coffee」の開放的なエントランス

“本”と“コーヒー”がモチーフの素敵な暖簾

“本とコーヒー”がモチーフの素敵な暖簾

オーナーの佐藤亮太さん

オーナーの佐藤亮太さん

1万冊にもおよぶ古本がずらり

—–以前こちらにコーヒーを飲みに立ち寄らせていただきました。その時にホントにたくさんの古本があることにびっくりしたんですよ。ちなみにどのくらいの本を置いているのですか?

「だいたい1万冊くらいですかね。」

—–えぇ~?一万冊の古本ですかぁ~?

「はい、その1万冊の約8割が近くの古本屋さん“街道文庫”の田中さんの貯蔵本なんですよ。このお店を始めるにあたって、ただのカフェというよりも何か特徴があるお店にしたいなと思ったんです。で、田中さんと一緒にやろうと。」

—–そうなんですね。

「田中さんの貯蔵本は4万冊以上あるんじゃないかな?それって本当にすごい資産だし、さらに田中さんのものすごい知識も素晴らしい資産だと思うんです。だから一緒にやりたいな、と。」

2Fの本棚にずらりと並んだ本・本・本!

2Fの本棚にずらりと並んだ本・本・本!

エントランスを入るとカフェスペースの奥にたくさんの本が!

エントランスを入るとカフェスペースの奥にたくさんの本が!

所せましといろんな本が並べられていますよ

所せましといろんな本が並べられていますよ

観葉植物もあり落ち着いて読書ができる2Fスペース

観葉植物もあり落ち着いて読書ができる2Fスペース

お店のテーマは「旅」

—–それはすごいですよね。ちなみに古本の種類ってどんなジャンルのものが多いんですか?

「そうですね、内容は偏ってると思います。全国の地域にまつわる「旅」をテーマにした本が多いですね。」

—–旅ですか、いいですね!わくわくします!

「ここの地域“品川宿”はもともと全国から人が集まる拠点、また品川宿から全国に旅に出る・・・全国の旅の情報とか人が集まる場所なんです。昔から全国とつながることをコンセプトとした街なんですね。」

—–確かにそうですね。

「だから店を作るときに全国の情報が入ってくるような、ここが旅の拠点になるような、そんなお店創りをしていきたいなと。初めて品川に住んだ人、遊びに来た人が“品川ってそんな場所だったんだ!”って知ってもらえるようになったらいいなと。そんな思いで旅をコンセプトにしました。」

日本の旅のスタートはここ“品川宿”から・・・

日本の旅のスタートはここ“品川宿”から

品川宿は人が集まり情報が集まる場所。そして全国をつなぐ場所。

品川宿は人が集まり情報が集まる場所。そして全国をつなぐ場所

品川の歴史も学べますよ

品川の歴史も学べますよ

生まれ育った地元の為にできること

—–佐藤さんのそういった思いの詰まったお店なんですね。ちなみにオープンしてどれくらいですか?

「もうすぐ3年になります。実は僕はもともとサラリーマンをしていたのですが9年ほど前に会社を辞めて、生まれ育った地元である品川の為に何かできないかな?と“株式会社しながわ街づくり計画”という会社を立ち上げたんです。
自分が認められるのもうれしいけど、自分の育った地域や文化が認められるとうれしいし、周りの方もきっとうれしいはずなのでそういうのをビジネスにできたらいいなと。」

—–確かに地元が盛り上がるのはうれしいですよね。

「そうなんですよ。で、地元の方など同じ思いを持った方々と一緒に生まれ育ったこの地域が盛り上がることを考えて企画したりして。この商店街もただの住宅街になったら面白くないので、歴史がちゃんと残ってみんなが理解して共有しあえるような街にどうやったらできるのか?そんなことを常日頃考えて、8年、9年やってきました。」

—–例えばどんなことをされてたんですか?

「人が集まるイベントの企画、商店街のプロモーション、シティプロモーション、品川区の防災コーディネーターもやったりしました。」

—–すごい!いろんなことされてるんですね。

「ええ。でも、商店街に元気がなくなっていくのを見ていると、企画やイベントプロモーションでいくら頑張っても、世の中の大きな流れに立ち向かえないって感じてね・・・店主はおじいちゃんになって店を閉めてくし・・・」

—–確かに全国でも同じような問題を抱えてる商店街って多いと聞きますよね。

「そうですね。でも、大きい流れには逆らえなんだったら、自分ができることをやっていこう!お店が閉まっていくのを止められないんだったら自分でお店を出してみよう!って思ったんです。お店が定着しにくいエリアでお店を出していくことで、少しでも何か周りにプラスになるのでは?と思い、一軒でも多いお店を出していこう、と。」

—–周りがだめなら自分でやろう!って考えですね。で、ここのお店をオープンさせた、と。

「実はここは2軒目なんです。一軒目はレンタルスペースの店舗で地方の物産展とかを企画して貸し出してました。それを経験する中で“販売をする”というノウハウを勉強させてもらって、ここを始めたんです。」

地元と全国をつなぐ場所に

—–そうなんですね。地域の為にと思って“しながわ街づくり計画”という会社を立ち上げて、このブックカフェをオープンするまでの流れ、そしてこのブックカフェが「旅」をテーマにしているという点が、これまでのお話で全てつながってきましたよ。

「旅をテーマにしながら、このカフェではいろんな全国の自治体のシティプロモーションの受託をしてたり、品川区とむすびつけたりもしています。1Fと2Fにある本棚の一角を自治体にお貸出ししてその自治体の本や情報を並べてプロモーションに使ってもらったりして。」

—–例えばどんな自治体ですか?

「滋賀県長浜市、長野県飯田市などは定期的にやってて、以前は岡山県の倉敷市にも棚をお貸ししてました。今後のことで言えば広島県や北海道、九州の大分、山梨県甲府市なんかとも何か面白いこと一緒にできませんかね?って話してます。本当にいろんな方に協力をいただきながらお店を成り立たせてる感じですね。」

滋賀県長浜市×KAIDO

滋賀県長浜市×KAIDO

長野県飯田市×KAIDO

長野県飯田市×KAIDO

南信州名産・市田柿

南信州名産・市田柿

いろんな人が求める場所、受け入れられる場所になれば

—–全国とつながることをコンセプトにしている“品川宿”がまさにこちらのお店なのですね。ちなみにどんな方がいらっしゃいますか?ちょっと見た感じ海外の方も多いような気がするのですが。

「旅行できた海外の方も最近増えてますね。近くにエアビーアンドビー(民泊)が増えてるみたいでそこから来られる方も多いのかな。特にオーストラリア、ヨーロッパの方が多いですね。近くにカフェがないのでこの旧東海道を散策している時にちょっと一息つきたいな、ということで立ち寄っていただけてるのだと思います。」

—–エアビーアンドビーですか、今どきですね!

「ただ、ほぼ7割の方はご近所の方で、2割が海外の方、残りの1割は月一くらいで何かしらメディアには出させていただいているのでそれをご覧になった方が目指して来てくださる、という感じですね。」

—–地元の方の憩いの場にもなっているのですね。先ほどもワンコを連れた方もいらっしゃいましたものね。

「そうですね。すごいときはワンコが5匹くらい居る時もありますよ(笑)大きなシェパードを連れてこられた方も!また平日は近隣のサラリーマンやノマドワーカーの方にもよく使ってもらってます。うちはFree Wi-Fiもコンセントも自由に使えるので。実は裏メニューですが、そういった方には月額定額で飲み放題(土日なし)っていうのもお要望があればしてますしね。」

—–いろんな方がいらっしゃるんですね。そういえば、お店のFacebookで拝見したんですけど、いろんなイベントをこちらではされてますよね。

「そうなんです。明日も朝8時から“朝ヨガ”のイベントをやったり(笑)。他も演劇、フラワーアレンジ、クリスマスリース作りなんかも。実は最初は旅以外のものはやらない!って決めてたんですけど、1年くらい経った頃から、地元の方から「こんなことできませんか?」って相談が来るようになって。で、待てよ!求められてるし、僕の頭がガチガチだったかな?と。お客さまの中には本は読まなくてもこの空間が好きでいらしてくれるお客さまも多くいて、この空間自体が魅力になってる、のかなと。であれば、お客さまが求めるものだったらスペースとして貸し出そうと思いなおしたんです。」

FreeWi-Fi 使えます!

FreeWi-Fi 使えます!

ワンコもOK!

ワンコもOK!

子供ちゃん向けの絵本もありますよ~

子供さん向けの絵本もありますよ~

ゆったり落ち着いてコーヒーを飲めるソファー

ゆったり落ち着いてコーヒーを飲めるソファ

懐かしい!!学校の椅子と机が!!

懐かしい!!学校の椅子と机が!!

「朝カフェYoga」やってます!

「朝カフェYoga」やってます!

そんな空間で飲む1杯のコーヒーは格別です

—–そうなんですね。オープンして3年、本当にたくさんの方がこの空間を愛してくださってるんですね。そんな空間で飲むコーヒーは本当に美味しいですよね。1杯飲ませていただいていいですか?

「もちろん。味はしっかりした方がいいですか?軽い感じ?」

—–では、あまり酸味が強くない方で。

「じゃぁ、ブラジル入れますね。」

—–他にも3種類あるんですね。ちなみにコーヒー以外にも?

「コーヒーはグァテマラ、インディア、エチオピア、ブラジルと4つあります。お好みに合わせて。コーヒー以外ではアルコールもありますよ。ワイン以外はほとんど何でも(笑)ビール、焼酎、ウイスキーなどなど。今日は終わってしまったけど、フードメニューではサンドイッチやスコーン、クッキーもありますよ。」

—–フードは終わってしまったんですね・・・残念(涙)。もう閉店間際ですものね・・・では、最後にこれだけは!と皆さんにお伝えしたいことはありますか?

「そうですねぇ~、あっ、そうだ!“スタッフ募集中です~!!”」

—–スタッフ、ですか?

「今うちに来てくれてるスタッフは本業はそれぞれで、カメラマン、プロの歌手、建築家、グラフィックデザイナーだったりで。で、そんな人たちがここを上手く利用して自分たちの本業に活かしてもらったり、自分のやりたい活動の一つのステップにしてもらえたら。って思ったりしています。だからそんな仲間と一緒に長く続けてくれるスタッフが増えたらいいなと思っています。」

いやぁ、この一杯が美味しかったぁ~

いやぁ、この一杯が美味しかった

コーヒーは豆からひきます

コーヒーは豆からひきます

オシャレな店内

オシャレな店内

ビール、焼酎、ウイスキー・・・揃ってます!

ビール、焼酎、ウイスキー揃ってます!

サンドイッチもあります~

サンドイッチもあります~

美味しそうなスコーンと名物「品川白煉瓦」

美味しそうなスコーンと名物「品川白煉瓦」

今回のインタビューで「KAIDO books & coffee」というブックカフェがオーナー佐藤さんの“自分が生まれ育った街をもっともっと笑顔があふれる街にしたい、みんなが幸せを感じる場所になって欲しい”という強い思いと大きなビジョンが形になった第一歩ということがすごく伝わってきました。

そして、そんな思いは私たち「天王洲アイル新聞」ともすごく通ずるところがあり、これからもずっと一緒に同じく大好きな街の為に頑張っていきたいと強く思いました。

今まで先輩世代が基盤を作ってくれた地域活性の活動を自分たち若い世代がつないでいく、そんな素敵な思いが詰まった「KAIDO books & coffee」にぜひふらっと立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。

KAIDO books & coffee
住所:東京都品川区北品川2丁目3-7-103
電話:03-6433-0906
営業時間:月~金 10:30~20:00 / 土・日・祝 10:30~19:00
定休日:火曜日
ホームページ:http://kaido.tokyo/

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